測量や農業分野など、あらゆるシーンで使われているのがドローンだ。政府はドローンの所有者に対し、機体情報の登録を義務付ける方針を固めている。こうした背景には、ドローンによるトラブルや事故に対応しやすい状況を作ることが目的としてある。航空法との兼ね合いもあることから、2020年から話が進む予定となっている。
■登録が必要な機体情報
ドローンの所有者が登録しなければならない機体情報は、
・製造者名
・機体の重さ
・型式
・製造番号
などだ。すでに使われている機体や海外から持ち込まれた機体も対象となる。ただし、200g以下の機体については登録の義務が必要ない。
■他国のドローンの取り扱いについて
日本ではドローンの機体情報の登録の議論が始まって間もないが、アメリカではすでに義務付けられている。ヨーロッパ諸国も2020年からドローンの機体情報登録が義務化される見込みだ。
ドローンを使ったテロのリスクなども危険性が指摘されており、スパイ行為や盗撮行為のリスクがあるなどドローンが犯罪に使われるリスクは少なくない。
■現在の状況について
ドローンの機体情報登録が義務化されるが、日本の航空法では200g以上の機体について高さ150m以上の空域やイベント会場、空港周辺、人口密集地、夜間などにドローンを飛ばす場合、国の許可が必要とされている。こうした空域においては、許可の申請段階で所有者や機体情報、ドローンを飛ばす日時、高度などの情報を把握できていた。
2018年度における飛行許可申請は約4万件近くとなっており、16年度に比べると約3倍近くになっている。ドローンが原因の事故やトラブルについても増加傾向にあり、2018年度は80件ほどあった。
飛行許可がいらない地域におけるドローンのトラブルも少しずつ増えている現状にあった。許可が必要な地域で許可を得ずにドローンを飛ばす人も後を絶たない。こうした背景もあり、ドローンの使用について取り締まれるような環境を作っていく予定だ。