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自動車業者最悪の年!EV時代によって変わるもの

世界各国の自動車メーカーで働く従業員にとって、2019年は最悪の1年となった。自動車の需要減少や自動車技術の構造変化が背景としてあり、ドイツのダイムラーやアウディは1週間で2万人近くの人員削減を発表した。

自動車メーカーで働く人は、今後数年間でさらに8万人は減少するとのデータもあるが、その多くはドイツやイギリス、アメリカに集中している。これらの国以外についても、決して上向きではなく、事業縮小が想定されている。

■自動車業界失速の背景

自動車業者が失速する理由にはいろいろあるが、直近の理由として大きいのは貿易摩擦や関税でコストが上昇してしまい投資が抑制されることだ。電気自動車や自動運転、配車サービスの到来で、それぞれの自動車メーカーが従業員数を見直している。

2019年における世界の乗用車やライトトラックの生産台数については、前年に比べて約6%の減少が予想されており8880万台となる見通しだ。

■中国でも人員削減が実施

現在は中国が世界最大の自動車王国と言われているが、その中国でも自動車産業には陰りが見えてきている。自動車王国とあって従業員数も業界最多となっているが、販売不振に見舞われている。

世界市場の持続的な低迷は今後も続くことが予想されているが、すでに自動運転技術の研究開発費増加によるコスト増に悩まされている自動車メーカーの利益は少なくなっている。

多くの自動車メーカーは利益率低下を防ぐためにコスト削減の計画を立てているが、思うようにいってないのが現状だ。

■新エネルギー車の失速も大きい

ここ数年にわたり好調だった新エネルギー車の失速も自動車業界に影響を与えている。

中国政府は大気汚染が深刻化していることもあり、ハイブリッド車や電気自動車などを推奨しているが、バスなどの商用車の販売が減少したことによってガソリン車が大幅に値下げされ、買い手がガソリン車に流れてしまっていることも影響している。新エネルギー車の失速がますます自動車メーカーの不振を加速させるだろう。