LGBTQ

日本一美しいトランスジェンダー!Vanが描く未来

毎年、タイでは世界最大のビューティーコンテストが行われている。日本予選大会でグランプリを受賞し、日本一美しいトランスジェンダーとして2019年3月に世界大会に出場したVanはみんなが普通の世の中であって欲しいと願っている。今回は、Vanの生き方を通して見えてくる未来を考えてみよう。

Vanがミスコンに出場した理由

Vanは東京に出てきてヘアメイクの仕事をしていたが、自分が設定していた目標をクリアしたことで次を見失い、それから夜の仕事を始めることになった。夜の世界で出会った先輩がVanの2つ前のクイーンで、そのお姉さんから大会に出ようと誘われたのをきっかけにミスコンに出場することになった。

しかし、ミスコンの話が出た時点ではニューハーフであることをカミングアウトしていなかった。Vanはそれまで知っている人だけが知っていればいいという考えを持っていたが、ミスコン出場をきっかけに舞台でカミングアウトすることを決意する。

カミングアウトした時点では、すでにニューハーフであることを隠す気持ちはなかった。メンタル面ですでに自信がついたことが大きい。

Vanがミスコンで得たもの、そして描く未来とは

Vanがミスコンで得たのは、大会を乗り越えたことによって得た自信である。タイのミスコンは規模も非常に大きく、国民の知名度も高い。誰しも注目するイベントだけあって、ギャラリーも多くスポットも浴びやすい。通常なら経験できないことを経験し、それが自信となったわけだ。

Vanはカミングアウトやミスコンを通し、誰もが普通に暮らせる世の中になる未来を望む。ミスコンでは堂々とした振る舞いだったが、そこに至る過程では辛いことや悲しいこともたくさんあった。

今の日本は、マイノリティであることについて、悩むことなく気軽に相談ができる世の中だとはまだまだ言えない。しかし、Vanのように自分で立ちあがっていくつもの壁を乗り越えてきた人もいる。笑って生きるためにも一歩前に進む気持ちも大切だ。