日本マイクロソフトが、働き方改革の一環として週休3日制を導入した。現在、日本では週休2日が一般的であるが、業種によって休みの日の数は異なり、週休1日の会社も多い。
また、週休3日以外にもメール対応や会議に使う時間を減らす取り組みを行い、アプリを使って会議そのものをなくした。
マイクロソフト社の発表によると、こうした取り組みによって従業員1人当たりの売り上げに換算した生産性は40%ほど向上したと発表している。
さらに、アンケートでは取り組みに対して2280人の従業員のうち90%以上は意識や行動に変化があったと回答している。
問題点について
アンケートのうち90%は好意的な意見だったが、残り10%は取り組みに対して否定的な声だった。苦情や不満といった否定的な意見が10%ほど寄せられているが、顧客と相対する営業職や就業時間と業績の連動性が高い一部の職種からは、現状では制度が活かしにくいという声もある。
課題を解消するためには、組織の構造や業績評価の仕組みなどを根本的に見直しする必要がある。また、職種による不公平感が増す可能性もあるとして、他部署との関係悪化に対する懸念の声も無視できない。
一方で勤務時間が増える企業も
マイクロソフトが行なった週3日休日は、休日を増やしてリフレッシュする時間を増やし、仕事に集中してもらうのが狙いだ。
その一方で、中国で常態化する長時間勤務を提唱する声もある。996システムが有名だが、朝の9時から夜の9時まで働いて、週に6日は出勤することから996と呼ばれている。
昔の日本を彷彿とさせる制度だが、中国の大手企業にも996システムを導入している会社が多い。
1人の勤務時間が増えれば増えるほどこなせる仕事も増えるが、その一方で身体や精神へのダメージも大きくなる。集中力が低下し、仕事にミスが増える可能性も出てくる。
どちらが良いとは一概に言えない部分もあるが、少なくとも日本では長時間勤務をやめて休みを増やす方向で話が進んでいる。