沖縄と言えば、「観光産業が盛んで景気が良い!」と思うビジネスマンも多いだろう。沖縄への観光客は年々増えており、観光産業を中心に明るいニュースが多いのは事実だ。
しかし、すべての人が好景気の恩恵を受けているわけではない。給料が変わらず、物価だけが上がって生活が圧迫されている人も少なくない。さらに、農業就業者の高齢化や後継者不足、耕作放棄地の増加など、内情はネガティブな要素で溢れている。
見えない暗部にスポットを当ててスタートしたのが、沖縄コーヒープロジェクトだ。
沖縄コーヒープロジェクトとは?
コーヒープロジェクトは、沖縄SVとネスレが名護市と琉球大学と連携してスタートしたプロジェクトだ。沖縄県の耕作放棄地を活用し、沖縄を拠点とする国産コーヒー豆の栽培を開始することで、沖縄県の一次産業の問題解決を目指す取り組みである。
もともとコーヒー豆は栽培されてきたが、その量は限定された量に留まっていた。コーヒー豆の生産量を拡大させることで、沖縄県産のコーヒー豆やコーヒー製品を新たな特産品として売り出すというわけだ。
沖縄コーヒープロジェクトの今後
コーヒープロジェクトは始まったばかりだが、全国的に注目され始めている。沖縄は観光産業が盛んということもあり、コーヒープロジェクトで栽培したコーヒーをお土産として活用する期待もある。
コーヒープロジェクトの農作業は、沖縄県を拠点にサッカーを中心としたスポーツクラブを運営している沖縄SVの選手や関係者が従事している。
沖縄でのコーヒー栽培に適したコーヒー苗木の種の提供や、コーヒーを栽培する上で欠かせない技術支援などをネスレが行なう予定だ。
さまざまな企業や団体が集まることで、新しいプロジェクトや展開が生れることを表した形だ。
コーヒープロジェクトで使用する苗木のうち、約100本分のオーナーをクラウドファンディングで募集するなど、今の時代に応じた取り組みは見習うべき点が多い。