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一人暮らしのゲイもこれで安心!?積水ハウスの助けてくれる家!進化する住宅事情

大手ハウスメーカーの積水ハウスが、脳卒中や心疾患などを早期に発見できる家の実現を目指している。「在宅時急性疾患早期対応ネットワーク」として、2020年に生活者参加型のパイロットプロジェクトを開始する。

■HED-Netの仕組み

HED-Netは、住宅のリビングと主寝室に非接触型のセンサーを設置し、心拍と呼吸数を探知する。住む人のバイタルデータから脳卒中や心疾患などの可能性がある異常を検知した場合、緊急通報センターに通知する。

その際、オペレーターが呼びかけをして安否確認を行い、確認できない場合は救急への出勤を要請する。救急隊が到着した後には、玄関ドアの施錠まで一貫して行うことができる。このサービスは安否確認システムの1つとして、国内のシステム特許を取得して、国際特許も出願中となっている。

積水ハウスのプレスリリースより

■HED-Netを推進する目的

HED-Netは脳卒中をはじめとした急性疾患の早期発見の重要性や、日本の脳卒中の年間発症例数は29万人となっており、そのうちの79%が家の中で発症している。脳卒中は早期の治療が重要になるが、病気が発症してから4.5時間以内の患者を対象としたt-PAという有効な治療薬もある。

家での発見の遅れが原因となって死亡している人は年間に約1万5000人とも言われており、HED-Netが普及すれば自宅での死亡率を大きく減らせる期待がある。

このシステムは車に置き換えれば、エアバッグやABSとも言える。これらが普及したことによって交通事故における死亡率は減ったが、HED-Netが普及することによる死亡率の低下も同様に期待できる。

■住宅の付加価値としての展開も視野に

HED-Netが本格的に運用されるのはまだ先のことだが、普及すれば住宅の付加価値として展開されることも考えられる。住宅を購入するときに、急病に対応してくれるサービスがあれば、利用したい人も多いだろう。

そのためにも、バイタルデータの収集が急務である。家電製品やヘルステック製品との連携も想定し、パートナー企業を募っていく予定だ。HED-Netの実用化が楽しみである。