アイラとは、スマートフォンのカメラを通じ、リアルタイムで遠隔地の専任スタッフが周囲の視聴情報を視覚障碍者に伝えるアプリである。使い方はスマートフォンにアイラ(Aira)をダウンロードさせて、起動するとスマートフォンカメラがオンになる仕組みだ。
カメラを通じてターゲットのお店の様子が専用スタッフのコンピューター画面に映し出されて、スマートフォンカメラを店内に向けて話しをしながら、エージェントが視覚障碍者をナビして、商品のブランド名や価格、セール情報、成分情報などを伝える。
野菜や果物など生鮮品の場合も、商品の形や色など視覚情報を細かく教えてくれる仕組みだ。オープンしているレジの場所や行列の少ないレジにも誘導する。アイラを利用する場合、通常はいくつかのプランから選んで月額料金を払わなければならない。
ターゲットがアイラになったことで、ニューヨークやロサンゼルスなど13都市におけるターゲット600店でアイラの使用が無料となる。
■アイラはビジュアル通訳
アイラはビジュアル通訳のような役割を果たす。本やメニューなど活字を読み上げるサービスのように機械的に処理するだけでなく、アイラの場合はスタッフとユーザーが会話しながら必要とする情報を適時教えることができるのが大きな特長である。
スタッフは目的地までの道を案内しながら、10メートルほど先の歩道の左側に山がある、プラットフォームの中央に椅子があるなど、ユーザーの役に立つような情報をリアルタイムに教えてくれる。
■費用について
アイラはカメラの映像を送るため、通信費用が別途で発生する。いくつかのプランが事前に用意されており、もっともベーシックな料金は月額約10000円となる。使用時間が200分になると129ドル、400分だと199ドル、そして329ドルで無制限利用ができる。
家族や友人などが近くにいれば、こうしたサポートを自然にしてもらうことができるが、いつもそばに誰かがいるとは限らない。アイラは利便性の提供と共に自立をサポートする期待がある。