ART

1300万円のバナナを食す!大きな反響を呼んだ出来事

米フロリダ州マイアミビーチにある現代美術館のアートバーゼルで、芸術作品のバナナをパフォーマンスアーティストが食べるという珍事が発生した。このバナナはマウリツィオ・カテランというイタリアのアーティストが製作した作品で、フランス人の収集家が約1300万円で購入したものだ。

■バナナを食べたアーティスト

バナナを食べてしまったのは、ニューヨーク在住のジョージア出身の米国人アーティストのデービット・ダトゥナ氏である。自身のインスタグラムで公開し、ダクトテープに張られていたバナナをテープごと外して食べている映像が残っている。

ダトゥナ氏は空腹のアーティストによるパフォーマンスと言い、バナナの皮をむいてそのまま食した。現物人からは笑いが起こっていたが、美術館のスタッフが急いで駆け付けているのが動画から分かる。

■大事には至らなかった

通常であれば大騒動に発展しそうなことだが、騒動は大きくなる前に解決した。美術館の担当者は、ダトゥナ氏は芸術作品を壊したのではなく、バナナは懸念であると説明した。

美術館はすぐに新しいバナナを持ってきて貼り付けたが、問題となった作品はバナナの交換が想定されて作られているものだった。バナナを食べてしまったところで、新しいバナナを補充すれば作品に問題はない。

■カテラン氏の作品

ちなみに、今回話題になった作品を作成したカテランは一風変わった作品を作っている。カテランの作品の中でもっとも有名なのは、アメリカと記載されている黄金の便器だ。カテランは便器の貸与をトランプ大統領に申し出ていた。

今回の騒動によってバナナの展示ブースや注目を集めることになり、多くの人に作品を知ってもらうきっかけになった。

欧米の近代アートに価値があるのかセンスがあるのか素人目では分かりにくい。しかし、1300万円という価格で購入された事実が物語るように、見る人が見ればセンスに優れた作品なのだ。アートの価値は落札金額で決まると言っても過言ではない。