荷物の配送で注目されているドローンについて、国は国内の企業がサイバー攻撃に強い機体を開発したり、ドローンの導入をしたりすることをサポートするために、開発支援を行う方針を決めた。
インターネットを使った自動運航が増加すると、ドローンが悪用されるリスクがあるためだ。国内のドローンは中国製が中心となっているが、安全保障上の観点から国内メーカーの育成を図る狙いも同時にある。
■ドローンとは?
そもそも、ドローンとは何だろうか?ドローンを別の言葉にすると無人航空機になるが、無人航空機とは「飛行機、滑空機、飛行船であり、構造上は人が乗ることができないもので、200g未満のものを除く」と定義されている。
他の飛行物との違いは、
・人が乗れない
・遠隔操作や自動操縦ができる
ことが大きい。マルチコプターやラジコン、農薬散布のためのヘリコプターなども該当するが、基本的に200g未満のマルチコプターがドローンになる。
■ドローンの現在、今後の対策
ドローンは安全のため、都市部や原発などの重要施設の周辺や、操縦者や監視者の目の届かない範囲で飛ばすことが航空法で厳しく制限されている。政府は成長戦略として、人手不足が深刻な物流や警備、施設の点検作業など、産業分野におけるドローンの活用を広げるために、これらの規制を緩和する予定となっている。
ドローンはネットを使って動かすのが主流だが、今後高機能化や次世代通信規格が普及するとネットを通じた自動運航が中心になると予想される。第三者がハッキングしたり、機体を勝手に操縦したり、事故を起こしたりすると、警備のための運航経路や記録などが悪用される可能性が出てくる。
政府はこのような事態を防ぐために、セキリュティー対策をしている機体や運行システムの開発に力を入れている。効率よくこれらのシステムが作れるように、国を挙げて支援をわけだ。具体的には開発資金を出資する際の要件を緩和することや、低金利で融資をしやすくすることで対応する予定である。