同性愛は遺伝するのか?
多くのLGBTが気になっていることだ。LGBTへの理解を示す風潮が強まる中、LGBTの遺伝の可能性について英米で大規模な国際調査が行なわれた。結論から言うと、47万人のサンプルからLGBTは遺伝しないことが科学的に証明された。
個人の人格で同性愛になる
ゲイやレズビアンなどのLGBTは、人間の生活の部分であることが研究によって証明されている。LGBTの行動に出生や養育が影響を及ぼすとは考えにくく、同性愛に関する特定の遺伝子も見つからなかった。自分が同性愛者になるかどうかを遺伝的に調べることは不可能である。
一方、同性と性行為をしない人との間には、影響の弱いゲノムが見つかっている。これらの遺伝子がセクシュアリティに影響する割合は極めて低いため、同性愛に遺伝が関わってないと結論づけられている。
性的指向と遺伝には関係性がある
LGBTになる遺伝子はないが、性的指向と遺伝には深い関係性があると言われている。たとえば、男の子を出産した母親が次に男の子を出産したとき、次男が同性愛者になる確率は、長男に比べて33%高いというデータもある。長男が別の母親の子供であれば、このような傾向はない。
つまり、遺伝的には影響はないが、メタアナシリシスによって統計的に同性愛者の男性は異性愛者の男性に比べ、兄を持つ確率は高いことになる。同性愛者は自分自身で子供を作らないが、血のつながった家族や兄弟、親戚を守る役割になるため、このような状況が作り出されるのでは?と言う仮説も立てられている。
謎に包まれている部分もある
LGBTに関連する遺伝子は見つかってないが、性的指向が同性愛に向いていれば、遺伝によってLGBTになる可能性は0とは言えない。いずれにしても、生物の繁栄においてムダなことは一切ない。どんな人でも存在することに理由や利益があるものだ。
LGBTに遺伝はないと結論づけられているが、論理的な根拠や科学的な見地など、多角的な視野を持つことは大事である。