世界150ヵ国のLGBTQ観光客に対する友好度ランキングが発表された。首位になったのはスウェーデンで、次にカナダ、そしてノルウェーと続いている。北欧からは、フィンランドが7位、アイスランドが9位、デンマークが14位など、さまざまな国がランクインしているのが特徴だ。
スウェーデンはLGBTQの権利を巡る歴史があるが、1944年に同性間の性行為を合法としているのが特徴だ。同性間の性行為はおろか、同性間の恋愛感情を否定する国も多い中、スウェーデンはセクシャルマイノリティに対して寛容的な国と言えるだろう。
スウェーデンは性別変更を認めた最初の国
スウェーデンと言えば、性別適合手術を終えたトランスジェンダーの法的な性別変更を認めている国だ。スウェーデンにおいて同性間のシビルパートナーシップが合法化されたのは1995年だが、2009年には同性婚も合法化されている。

デンマークとスウェーデンでは、交際中のLGBTQの自殺率が大幅に低いが、これらはLGBTQが生活しやすい環境を作ってきたことが大きな理由と言えるだろう。
ヨーロッパ諸国は、他の国に対してLGBTQに対する理解が進んでいる国が多いが、トランスジェンダーの権利については道のりが長くなっている。
日本はグレーゾーンに位置
日本でも近年はLGBTQを支援する動きが急速に強まっているように感じる。自治体単位でLGBTQ支援に取り組んでいるところもあるが、こうした背景にはヨーロッパなどの動きが少なくとも関係している。
日本のメディアにおいてはLGBTに対する扱いが肯定的だが、世論やリアルな生活の場では嫌悪感や差別意識を持っている人も少なくない。
特に地方については都市圏に比べて、LGBTQに対する支援や取り組みが遅れがちだ。世界的にLGBTQ支援が進んでいることもあり、LGBTQが旅行しやすい国は増えている。一方、理解が一切ない国もあり両極化が進んでいる。
日本もLGBTQが行きやすい国として、またLGBTQにフレンドリーな国として認知されることとなるよう祈る。
