2020年に東京オリンピック・パラリンピックを控えているが、大会を通じてLGBTの人たちが暮らしやすい社会を作ろうという機運が高まっている。2014年にIOCが憲章を改定したが、同性愛者への差別を許さない方針を打ち出した。
現在、スポーツ界では社会を大きく変えようと活発化しており、東京オリンピックやパラリンピックでは2014年に改定された憲章をより具体的にしようと躍起になっている。
日本でもLGBTに対して理解しようと言う取り組みや、実際にLGBTが生活しやすい取り組みが積極的に行われている。しかし、世界に視点を置くと日本の取り組みはまだまだと言える部分もある。
北欧スウェーデンの事例
LGBTの理解が進んでいる国としてスウェーデンがあるが、ストックホルムにある公立の図書館にはLGBTの書籍コーナーが設けられている。スウェーデンでは多様な生き方を受け入れるために、特別なコーナーを用意してまとめているのだ。
企業でも取り組みが進んでおり、世界に数多くの店舗を構えて日本に展開する大手家具メーカーもLGBTを積極的に採用している。仕事でLGBTを隠す必要がなく、自分らしく自分のペースで働ける。
オリンピックを契機に高まる期待
話は戻るが、東京オリンピックでもLGBTの人達への理解を深めるための取り組みが数多く用意されている。2010年のバンクーバー大会から行われているプライドハウスと呼ばれる取り組みもあるが、LGBTのアスリートやその家族が安心できるスペースだ。
LGBT以外の人も利用ができて、セクシャルマイノリティの啓発活動も行える場所として注目されている。トランスジェンダーの悩みとしてトイレがあるが、オリンピックと連携する企業では、誰でも使える多目的トイレを増やす方向で話が進んでいる。
データ出典:Pride House International
LGBTフレンドリーの企業も増えているが、そうした企業がオリンピックに絡めてどんな活動をするのかも要注目だ。
オリンピックは平和の祭典でもあるが、平和な世の中を作るためには1人1人が寛容で差別のない気持ちを持つことが大事だ。そう言った意味でも、東京オリンピック・パラリンピックにはさまざまな期待が集まる。