急速にLGBTQへの理解が進んでいるオーストラリアでは、スポーツ時に虹色ソックスを履くことでLGBTQであることをオープンにする人が増えている。
こうした流れを作ったのが、ラグビーチームAUシャークスだ。メンバーは黒や紺のラグビージャージ姿だが、足もとには多様性を示す虹色ソックスが目立っている。
国内や世界で活躍するスポーツマンが自身の性をオープンにすることで、自分から発信できずにいる人達に多大な勇気を与える。オーストラリアでは、自分自身がLGBTQであることを公表する流れが強まっている。
出典: Adelaide University Rugby Union Football Club Facebook
オーストラリアのLGBTQ事情
オーストラリアといえば、多文化国家として有名だ。もともと多様性を受け入れるスタンスの国であるため、LGBTQに対する偏見も少ない。
2017年にはオーストラリアで国民投票が行なわれ、同性婚が合法化された。結果に関しても賛成が62%、反対が38%と同性婚を認める声が多かったのも印象的である。
選挙の結果を受け、首相のターンブルも同性婚がすぐにできるように法制度を整え、2018年に合法化した。
オーストラリアはもともとゲイが多い国
オーストラリアは、もともとゲイが多い国として知られている。特に首都のシドニーは、アメリカのサンフランシスコに次いで世界で2番目にゲイの人口が多い都市だ。
シドニーでは毎年2月か3月頃に、世界最大のゲイ&レズビアンの祭典が行われている。オーストラリア国内だけでなく、世界各国から多くのゲイやレズビアンが訪れるのが特徴だ。
パレードを見る観客も30万人を超える規模で、実際にパフォーマンスしている参加者だけでなく、観客も一緒に歓声を上げながらイベントを盛りあげている。
また、メインイベントが終わっても、それから数週間は各地でLGBTQに関するイベントが行われる。このイベントが示すように、オーストラリアはLGBTQに非常に寛容的な国だ。
オーストラリアのように国が一丸となってLGBTQを支援し、認める雰囲気ができれば、LGBTQに対する理解もより一層深まるだろう。