LGBTQ

第3の性!「ノンバイナリー」や「Xジェンダー」自分の代名詞を変えるサム・スミスの思いとは

自分の性別を男性・女性と自認しない人は、「ノンバイナリー」や「Xジェンダー」と呼ばれる。このような人達の性を第3の性と認める動きが世界的に加速している。

そんな中、イギリス出身のシンガーソングライターのサム・スミス氏が自分を指す代名詞をtheyやthemにすると公表した。サム・スミス氏は第3の性を持つノンバイナリーであり、特定のジェンダーに属さないというスタンスだ。

サム・スミス氏が第3の性を持つと公表したのは、タレントのジャミーラ・ジャミルとの対談中である。自分にとってのノンバイナリーは、「特定のジェンダーに属さないこと。いろんなものが混ざり合い、1人1人が特別な存在であること。」と話している。

日本だと男性が自分を指す代名詞に「僕、俺」などがあり、女性が自分を指す代名詞に「私」がある。相手に対してであれば、男性なら「he[彼]」、女性なら「she[彼女]」である。米AP通信の新ルールでは、2017年のスタイルブックからheやsheと呼ばれたくない人に対してtheyを使うことを認めている。

サム・スミス氏は、もともとheの代名詞を使い続ける予定だったが、theyに変更することを発表した。中には呼び方にこだわる必要はないのでは?と思う人もいるかもしれないが、第3の性を持つ当事者からすると、男性とも女性とも認めたくないわけである。

第3の性を持つ人に対する新しい呼び名があれば、違和感なく受け入れることができるのだ。

「ノンバイナリー」理解への期待

こうした思いを持っている人はたくさんいるが、個人が発信しても思いが伝わらない場合が多い。今回のように影響力のある有名人が発信することで多くの人に知られることになる。

第3の性を持つ人は、周囲からどんな風に思われているのか気にしやすい。傷付くことを恐れているからだ。世の中の多くの人にとって大きな問題ではないかもしれないが、呼び方一つで誰かの心を救えるならそっちの方がいい。

ノンバイナリーへの理解が広がることをサム・スミス氏は願っている。