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ゲイカルチャーの先駆者!トム・オブ・フィンランドとは

ゲイアートの先駆者としてフィンランドの国民的芸術家トム・オブ・フィンランドの波乱の半生を描いた映画が公開された。

世界中に注目され、知名度もかなり高い映画だ。

第90回米アカデミー賞、第40ヨーテボリ国際映画祭にノミネートされるなど、話題に欠かさない作品だ。

本作は、同性愛が厳しく罰せられて差別されていた第二次世界大戦後のフィンランドが舞台になっている。身内に隠れ、自らの本能的な欲望を表現し続けていたトウコ・ラークソネンがトムとなり、描いた絵がアメリカの雑誌の表紙を飾ったことから、生活が一変していく。

映画『トム・オブ・フィンランド』予告

フィンランドを代表する監督作品

この作品の特徴は、監督を務めたのがニコラス・ホルト主演のJ・R・Rトールキンの伝記映画の公開が控えるドメ・カルコスキだ。2000年に長編デビューしてから、これまで長編7作品を公開してきたが、どの作品も注目度が高く人気がある。まさに、フィンランドを代表する監督と言っても過言ではない。

ゲイカルチャーのウォルトディズニーと呼ばれたアーティストの生き様を通して

ゲイカルチャーの先駆者とも言えるトム・オブ・フィンランドの美しい男性像はどのようにして作られたのか?その答えが本作にすべて詰まっている。

性的マイノリティに対する差別がひどかった時代に、愛する人と一緒にいれない虚しさ、辛さ、そして一番理解して欲しい肉親にも理解されなかった苦しみ。それでも腐らず、描き続けたことで歴史に残る偉人になった。

今は当時に比べるとLGBTが生活しやすくなっているものの、国によってはLGBTが理解されずに苦しんでいるところもある。LGBTが理解されるためにも、多くの人にLGBTの気持ちを知ってもらう必要がある。そういった意味では、この作品が与える影響力は大きい。

トム・オブ・フィンランドが自らの信念を貫いて、栄光をつかんでいく姿は私たちに勇気を与えてくれる。ちなみに、彼は2014年に記念切手となり、国の先進性を象徴する英雄になっている。