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ゲイ・LGBT・BL・同性愛がテーマの漫画6選【2020年9月25日更新】

うちの息子はたぶんゲイ

ゲイの息子を持つ母親目線のコミックでツイッターではかなり話題になりました。登場するすべての人が温かく、特に息子がゲイだと気づきながらやさしく見守る母親の愛情は胸に刺さるものがあります。

また母にとって子どもがゲイかどうかは関係なく、思春期の子どもに対してこんな風に接することができたらいいなと思わせてくれる内容もあり、LGBTだけでなくストレートの人からも高い人気があります。

ゲイ風俗のもちぎさん セクシュアリティは人生だ。

SNSに投稿したマンガ「母ちゃん、ゲイに生まれてごめんなさい」が話題になりましたが、それに描き下ろしマンガを加えた書籍です。筆者はゲイバーや売り専で働いていた経歴があり、リアルなゲイ生活をコミカルに綴っています。

人としての生き方に触れる作品であり、オチも面白くエンターテインメントとしても面白い作品です。同じ境遇の人だけでなく、ストレートや女性の読者も多く、さまざまな属性・年齢層の人から支持されています。

青のフラッグ

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青のフラッグは2017年から2020年まで少年ジャンプ+で連載された漫画で、高校生の恋愛と友情を描いたストーリーです。男女の間に友情は存在するのかというテーマに切り込んでいる作品で、それぞれのキャラクターの内面が深いところまで言語化されています。

少年漫画のジャンルになりますが、内容は青春恋愛漫画で複雑な心理描写が描かれているのが特徴です。先の展開が分からず、どんな風に展開していくのか楽しみながら読めます。

LGBTをテーマにしたアニメではないものの、物語の途中で主要人物がカミングアウトするなど後半になるにつれてLGBT色が強まっていく作品です。改めて見返してみるといろいろな発見があって面白いです。

弟の夫

弟の夫は、田亀源五郎による日本の漫画作品です。2014年11月から2017年7月まで連載された漫画で、小学生の娘と父子2人で暮らす弥一と彼の弟の結婚相手だったカナダ人男性によるホームドラマになります。

日本では認められていない男性の同性婚の扱いについて、男性キャラクターを美しく描く弟の夫の作品を「美しく感動的で人間の業に切り込んでいる」とアメリカのJames Yerが評しているように先進的なLGBTの漫画です。

作品を通して世界は同性愛に対してまだまだ厳しいですが、世の中にはいろいろな人がいてさまざまな恋愛があることを感じます。大切な人との約束を守るために行動することは、相手が同性でも異性でも関係ありません。

また、物語が進んでいく中で主人公が少しずつ偏見をなくしていき、弟の思い出を振り返って家族を大切にしようと変わっていく姿も胸を打たれます。ストーリーの作りも非常に丁寧で重たくなりすぎず、現代社会におけるLGBTの問題を分かりやすく伝えてくれています。

きのう何食べた?

きのう何食べた?はアラフォーの男性二人組カップルの筧史郎と矢吹賢二と彼らを取り巻く人々の日常を描いている作品です。一汁三菜の献立のうち2品はノンオイルルールで、おかずは甘じょっぱい、しょっぱい、すっぱいのバランスを取るというルールを決めて行う筧史郎の料理が注目ポイントになります。

ゲイカップルの日常を描きつつ、主体となっているのが料理という部分が他のゲイ漫画にはない特徴です。子どもがいない老後をどのように過ごしていくか。カミングアウトを巡るケンカ、親が老いていく問題などもリアルに描かれています。

いろいろな悩みを抱えながらも、2人で食卓を囲めばささやかながらかけがいのない幸せがあり、料理が大事なコミュニケーションの場であることを感じる作品です。また、料理のレシピが詳細に描かれているので、レシピを参考にして料理を作るという読者もいます。さまざまな視点で楽しむことができるゲイ漫画です。

そらいろフラッター

そらいろフラッターは男性同士の恋愛をテーマにしている漫画ですが、過激な性的描写は一切なく思春期のゲイが抱える悩みや友人関係などがリアルに描かれています。ゲイ漫画はたくさんありますが、この漫画は作者自身がゲイとカミングアウトしているのも特徴です。

作者がゲイということもあり、当事者目線で描かれていることはもちろんのこと、かわいいイラストやシンプルな文章で表現していることからセクシャリティの人が読んで楽しめる内容です。

恋愛も友達も掘り下げていくと定義が難しいものですが、誰が正しいや間違いという話ではなくすべてを受け入れるような素敵な作品です。