Tinderは、世界一のマッチングアプリとして有名である。Tinderがこの度、LGBTユーザーが同性愛を違法としている国に旅行した際、警告を出す機能を実装した。性的指向のプロフィールを自動的にオフにする内容だ。
マッチングアプリとは
そもそもマッチングアプリとは、スマホのアプリの中で出会いを目的にしたサービスだ。出会い系サイトとの大きな違いは、マッチングアプリはGPS機能を使って近くにいるユーザーが表示できる点である。
デートアプリとも呼ばれており、異性間の恋愛や出会い目的で広く使用されてきた。しかし、近年は同性同士の出会いを目的として利用されるケースも増えており、自分と似た指向の相手と出会えるため人気を集めている。
Tinderとは
Tinderは2012年に立ち上げられたマッチングアプリだ。フェイスブックをベースとしているため、身元がしっかりしているのが人気の秘密である。機能性の特徴としては、表示された相手がタイプかどうかを判断してスワイプできる点だ。
非ゲームアプリとして2年連続で売り上げが2位になるなど、圧倒的なシェアを誇っている。Tinderが同性愛者に人気なのは、2016年にLGBTQコミュニティを守るため、メディアの監視を行う団体と共同して、それまでは男女しか選べなかった性別が37に増えたことだ。
レズ、ゲイ、バイ、トランスジェンダーをはじめ、アセクシャル、セミセクシャル、クエスチョニングなども選択できる。
Tinderの新しい機能の内容
Tinderが実装した機能は、同性愛を違法としている国に旅行した場合、同性愛が違法な国かどうかを知らせてくれるものだ。国によっては同性愛が厳しく罰せられるが、その国の国民に対してだけでなく旅行者にも厳しい国もある。
ただし、同性愛が違法と言ってもシンガポールのように法的に罰則を受けない国もある。また、同性愛が認められていても、ロシアのように同性愛者に対する嫌悪感が強い国だと、嫌がらせを受ける可能性もある。
イランのように同性愛者が死刑になる国もあるため、同性愛がどのように位置づけられているのか正しく理解してないと危険な目に遭うリスクもある。
Tinderが把握できる範囲
Tinderは単純に同性愛が違法かどうかをお知らせするのではなく、その国で同性愛が発覚したときに、どれくらいの危険性やリスクがあるかで判断している。
同性愛に合法な国であっても嫌がらせが多い国であれば、自動的にプロフィールの性的指向が非表示になる仕組みだ。同性愛が違法になっている国は世界に60ヵ国以上もあるのが現状である。トラブルに巻き込まれないためにも、旅行する際はその国の同性愛事情についても把握しておく必要があるだろう。
国によって考え方は大きく異なる
同性愛に対する考え方は国によって大きく異なる。もちろん個人レベルでも大きく異なるが、法律によって決められていると影響力は格段と上がってしまう。
同性愛が認められる世界になるのが望ましいが、その国のルールに従うのが筋である。Tinderに新しく追加された機能は、他の分野でも応用されるだろう。