悪質なあおり運転が相次いでいるが、近年はドライブレコーダーやスマホの普及によってあおり運転の実態が可視化されつつある。警視庁は道路交通法を改正し、あおり運転に対する罰則を創設し、違反者の運転免許を取り消す方針にした。
■あおり運転とは
あおり運転とは、後方から車間距離を詰めて威圧し、パッシングや急停止をして特定の車両の運転を妨害する行為だ。マスコミで取り上げられることも多いが、ロードレイジはあおり運転をする人を指す言葉である。
もともと罰則の対象であったが、2017年6月に起こった東名高速夫婦死亡事故をきっかけに世間でも問題視されるようになった。
■あおり運転のリスク
あおり運転の被害者になったとしても、取り調べのときに犯人が嘘をつく可能性や、自分が被害者であるにも関わらず、加害者のように誘導されてしまうケースもある。
場合によっては煽ってきた犯人に対し、償いをしなければならない場合もある。あおり運転の罰則が強化されたことであおり運転そのものが減る効果は期待できるが、一方であおり運転を誘導するような挑発的な運転が増える可能性も否定できない。
■曖昧なあおり運転の定義
現行法において、あおり運転には定義がないため、警察は道路交通法において車間距離保持義務違反や相手にけがをさせる可能性があれば、暴行罪などを適用して摘発してきた。
新しくできるあおり運転行為には懲役刑を設け、暴行罪よりも重たくすることが決まった。捜査現場においてはドライブレコードや防犯カメラの映像などを使って立証することになるだろう。
■あおり運転から自分を守るために
あおり運転で自分を守るためにも、ドライブレコーダーの設置が必要だ。また、加害者との間で話しがスムーズに進まないことも多いので、示談交渉は弁護士を交えて対応する必要がある。
また、自分自身があおり運転の加害者にならないことも意識する必要がある。交通ルールを守って周囲に迷惑をかけない運転を意識しよう。