ローマ法王が世界中で人気を集めている。日本にも来日したことで話題になったが、熱狂的なファンもたくさんいる。厳粛にミサが行なわれた後、ローマ法王を一目見ようと多くの人が集まる。
■現在のローマ法王
現在のローマ法王は2013年にアメリカ出身であるフランシスコだ。フランシスコ法王は、「焼き立つ少年」という被ばく後に亡くなった弟を背負う写真を見て、それを世界に発信したことで来日することになった。
カトリック信者は世界で約13億人いると言われているが、日本には44万人程度しかいない。しかし、フランシスコ法王は日本でカトリックを広める活動をしていたことから、被爆国の日本に対して特別な感情を持っていた。
ローマ方法が訪れたのは、実に1981年以来のことだ。今回来日することになった目的は「すべての命を守るため」というテーマに基づいている。長崎と広島を訪問したフランシスコ法王は、原爆による破壊行為がこれからも起こらないよう、阻止すべき措置を講じるようにメッセージを送った。
■来日の目的
長崎と天草の潜伏キリシタンが世界文化遺産に登録されたが、これも今回のローマ法王の来日と深い関係があると言われている。
天皇や首相に会うなど外交的な目的もあり、日本でミサを開くのも目的の1つである。また、もともと日本に行きたいという希望があり、今回の来日で袴田巌氏と面会を希望したのも興味深い。
袴田巌氏と言えば、もともと死刑囚だったが冤罪が認められて釈放された経緯がある。無罪が確定したわけではないため、現在も死刑囚に代わりはない。
フランシスコ法王は核廃絶と死刑廃止を提唱している。長年にわたって死刑囚だった袴田巌氏が釈放された経緯について直接聞きたかったのも目的の1つだったのだろう。
庶民派で革新的な法王が元になり、スーパー法王と表現されることも多い現法王だが、常に弱者目線からメッセージを送っているのも人気につながっている。今後のスーパー法王の動きに要注目だ。