年末の風物詩と言えば、紅白を挙げる人は多いだろう。令和元年の紅白でトリを飾ったのがMISIAで、アイノカタチを披露した後、「INTO THE LIGHT」「Everything」と続きメドレーとなった。
■Everythingにドラッグクイーンが登場
印象的だったのは、Everythingのバックダンサーにドラッグクイーンが多数登場したことだ。DJにはゲイナイトにも多く出演している大御所DJのEMMA、台湾人でDJ世界大会初めての女性ファイナリストでレズビアンを公表しているDJNoodlesの2人が登場した。
MISIAはもともとLGBTQフレンドリーの歌手で、ライブではドラッグクイーンを従えている。ライブプライドのステージに登場するなど、20年にわたってLGBTフレンドリーなアーティストだ。
■テレビ史上初!レインボーフラッグを掲げたMISIA
ラストはレインボーフラッグを掲げて幕を閉じたが、紅白はもちろん日本のテレビ史上においてレインボーフラッグを高々と掲げた歌手や芸能人は他にいない。
テレビでLGBTQというワードは出てこなかったが、MISIAが掲げたレインボーフラッグのおかげで新しい時代を象徴する素晴らしいステージになった。
■氷川きよしにも注目が集まった
LGBTという点では、氷川きよしにも注目が集まった。レコード大賞では「自分らしく輝くことが大事。人にどう思われるかではなく、自分がどのように生きたかが、人生において重要!」と語っている。
氷川きよしの紅白の衣装は、赤と白の半分ずつの着物姿だった。限界突破&サバイバーを熱唱し、会場からは大きな歓声と拍手が集まった。
紅白という大きな注目が集まる舞台において、LGBTサポートのメッセージを伝えたMISIA、そして紅白の色でジェンダーを伝えた氷川きよし。この二人の行動に対して絶賛する声が多く集まっている。
まだまだLGBTに対する理解が十分とは言えないが、当事者やLGBTを支援する人の発信によって少しずつLGBTに対する理解が深まっている。紅白をきっかけにLGBT支援をする人やLGBTの当事者たちの意識に大きな影響を与えたことに違いはないだろう。