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アメリカVS中国!そもそも中国には勝ち目がない?

アメリカと中国が貿易交渉を巡り対立が激化している。駆け引きも一段と激しさが増しているが、これまではアメリカが一方的に攻め込んで中国は耐える展開だった。世界を代表する経済大国のアメリカと中国の対立とあって、世界各国が固唾を呑んでいる状況だ。

■アメリカVS中国の経緯について

2019年10月12日、中国との交渉についてアメリカは部分合意に達したと発表している。中国はアメリカの農産物を400ドルから500ドル億購入し、アメリカは制裁関税の引き上げを見送る予定だった。

11月中旬にチリで開催されたアジア太平洋経済協力会議において、アメリカと中国の首脳会談を開いて正式合意する予定だったが、APECが中止となって11月の合意も見送られた。

アメリカとしては合意に期限はなく、来年11月の大統領選挙まで待った方が良いというメッセージを中国に送っている。この前に香港人権・民主主義法案に署名して法律が成立している。

この法律はアメリカが毎年検証する一方で、人権弾圧に加担した人物の資産凍結や入国禁止なども行っている。一国二制度が機能してないと判断されると、関税やピザ発給の優遇措置が取り消される可能性もある。

■追い込まれる中国

中国はこうしたアメリカの態度に対して反発しているが、報復の内容はアメリカ艦艇や航空機の香港立ち寄り拒否や非政府組織への制裁に留まっている。アメリカにとって、ダメージが少ない制裁だ。

そもそも中国に最初から勝ち目はない。アメリカは中国が譲歩しなければ、中国からの輸入品すべてに制裁関税をかけると宣言してきているが、中国はもともと輸入額がアメリカに及ばないため、同じ条件で対抗することができない。

最初からアメリカの豚肉でもトウモロコシでもアメリカが提示するものは買うと言っておけば、ここまで追い込まれることはなかった。中国が強気に出たのは、メンツを重んじた結果だ。このままだと、譲歩しても決裂しても中国の負けは変わらないだろう。