LGBTQ

中国のLGBT事情!実は先進国なみ?

中国と聞いて「LGBT支援に熱い国」とイメージする人は少ないだろう。一方、中国で同性愛者に関するトラブルや問題が起こる話しも多くない。中国ほどの人口がいれば、当然ながらLGBTの人口もかなり多く、7000万人とも言われている。

しかし、LGBTである人が周囲にLGBTであることを伝えているケースは少なく、わずか5%しか自身の性をオープンにしてない。必要性がないと感じている人も多い。今回は、他国とは少し事情の違う中国のLGBTについて解説する。

■中国ではLGBTを抑圧する理由がない

中国に対しLGBTの取り組みが活発的なイメージはあまりないが、活発的に行なわなくてもLGBTに対する理解が一定以上あるとも言える。中国共産党はLGBTに対して批判的な姿勢を取っておらず、ゲイカルチャーを禁止する宗教もない。

そもそも、あれだけ多くの人数を抱える中国にはセクシャルマイノリティだけでなく、さまざまな人が生活をして暮らしている。セクシャルマイノリティに数も多いため、マイノリティとも一概には言えない。LGBTを抑圧する理由がないことは、LGBT支援が進まない理由にもなるだろう。

■中国のLGBT市場を狙う企業

一方、中国の企業がLGBTに対して興味を持たないわけではない。中国のLGBT市場は年間で3000ドルとも言われており、巨大な市場が形成されている。この巨大市場を狙う企業も多く、さまざまなLGBTサービスが展開されている。

たとえば、ゲイ向けのSNSアプリは2012年に立ち上げてから、2700万人以上の利用者を獲得している。世界最大規模となっているが、ユーザーの大半は中国人。

従来のビジネスモデルを変えることなく、LGBTの顧客を新たに取り組もうとしている企業も多く、世界的に見ても中国のLGBT向け市場は巨大な可能性を秘めている。

また、中国のLGBTには富裕層も多く、海外旅行で爆買いするLGBT中国人も多い。多くの観光客が訪れる観光地では、中国のLGBTのマネーを狙ったサービス展開を模索している。中国の今後のLGBT支援がどうなるか気になるところだ。