FOOD

インスタ映えの代償!食品ロスの増加に警鐘

映える写真を撮影してSNSにアップするインスタ映えが2017年頃から流行しているが、インスタ映えが食品ロスを加速させているという話がある。

インスタ映えの中でも存在感が特に大きいのが食べ物だ。周囲の人に注目されたい!という自己顕示欲からSNSに投稿するためだけに食べ物を注文して残す事例が後を絶たない。

過去には、愛知県にあるアイスクリームショップにおいて、写真映えすると人気を集めたことで若い女性がアイスを注文し、食べずに廃棄したことがお店のツイッターで話題になった。食べ残したアイスの残骸が多数あり、そのお店の周辺のゴミ箱に捨てられている様子も掲載された。

このようなケースはどんどん増えており、SNS目的で食品を注文することが起因する食品ロスが増えていると言われている。

「一部の人間だけではないのか?」と思う人もいるかもしれないが、アンケートでは外食時に食事の写真をよく撮ると答える人が15%、ときどき撮るが45%と約60%が食事を撮影している。

このうち、SNSに食事の写真を投稿すると答えたのは、ときどき載せる、毎日載せるを合わせると約64%になった。つまり、写真を撮影してSNSに投稿する人は約30%にもなるのだ。

もちろん食品を無駄にする人はその中の一部ではあるが、無視できる量ではない。

食品ロスがもたらす問題

食品ロスはゴミが単に増えるという問題だけではない。食料を生産するために必要な農地は森林を切り開いたものであり、大量のエネルギーを消費し、そのムダは地球温暖化を加速させる。

なにより命を頂くという感謝の気持ちや、捨てることは勿体ないという意識を育てる必要がある。イイネの数をたくさん集めたいことに意識が向いてしまい、肝心なことに目が向かなくなっている現状がある。

SNSは使い方によっては便利で楽しいツールである。しかし、そのツールに翻弄されてしまい本来の使い道から外れてしまっている人も少なくない。食品ロスの増加をきっかけに見直してみるのも良いかもしれない。