インターネットが普及したことで、コミュニケーションの方法にも変化が生じている。電話や対面での会話の経験がそもそも乏しい若年層においては、直接的な対話がなくても孤独を感じないというデータがある。
コミュニケーションの方法としてLINEを利用している人の割合は60代以外だと全世代で5割を超えており、特に10代の利用率は9割以上と高くなっている。
LINEの次に多いのはメール、次に電話、対面と続く。電話や対面での会話はそれぞれ50%を超えているが、これらを押し上げているのは中高年齢層だ。若年層においては、いずれも40%を下回っており、直接的な対話がなくても気にしない若者が顕著に増えている。
公共・プライベートもネット空間で使い分け
コミュニケーションツールの使用に対して恥ずかしさを感じている人も少なくない。特に実名を登録して利用するFacebookにおいては、コミュニケーションツールとして利用している人が20代では2割以下となっている。
ツイッターやインスタグラムとは異なり実名で登録するためだが、発信に対する恥ずかしさの気持ちが増すことが理由だ。
一方、匿名で利用できるインスタグラムやツイッターになると、コミュニケーションツールの利用における恥ずかしさは大幅に減る。
現代の若者が苦手とするコミュニケーション方法
では、今の若者はどんなコミュニケーションをもっとも苦手としているのだろうか。若者の多くは、人前で話をすることに抵抗感を覚える割合が多い。
しかし、だからと言って対面で話すことが苦手という人が極端に多いわけではない。学校や職場、趣味の場においてリアルに人と人が関わり合う機会は少なくない。
コミュニケーションツールを利用して事前に関係を深めておけば、リアルに会ったときに会話がスムーズに進む場合もある。
必要性があれば、対面でも対応できるという若者が多いのも特徴だ。コミュニケーションツールは多様化しており、人と人とのつながりもさまざまになるだろう。