大手ショッピングサイトとして知らない人はほとんどいない「Amazon」。ピックアップされるようになったのはここ10年くらいだが、2019年で Amazonの日本法人は20年目に突入した。
Amazonはあらゆる業界に変革を突きつけるが、これからどんな展開を見せるのか、多くのビジネスマンが注視している。今回は、そんなAmazonの20年目の展開について紹介しよう。
Amazonの展開によりリアル店舗の縮小が加速する
Amazonが普及したことで、苦戦を強いられている業界がある。いわゆるリアル店舗だ。特にファッション業界は、Amazonの成長に伴い影響を直に受けている。
ファッション業界のネット販売が好調なのは、スマホやパソコンなどの普及が深く関係している。近年はよりネットが身近なものになり、若い世代を中心にオンラインでファッションを楽しむことに抵抗感が薄れている。
そんな背景もあって電子商取引の市場拡大が進んでいるが、豊富な資金やテクノロジーがあるAmazonには独自に市場拡大ができるだけの余裕がある。一方、リアル店舗は在庫の管理や人件費、店舗維持費など、余計なコストがかかってしまう。コストが商品に上乗せされ、ネットで買うよりも高くなってしまうわけだ。
Amazonの普及により、リアル店舗は電子商取引にも力を入れている。しかし、環境に恵まれているAmazonの独自サービスには勝てず、独自の強みを見つけることが最大の課題だ。
Amazonの成長を支える人材
Amazonの成長に欠かせないのは、世界中から集まる豊富な人材だ。年功序列も定年制もなく、異動は本人次第である。一般企業の常識を超えた人事制度があり、日本の企業では考えられないことも多い。
一方、Amazonの社風になじめず、労働組合に駆け込む社員も少なくない。良い意味で自由な社風のAmazonだが、その分社員1人1人のカバーやサポートは不十分であり、今後の課題とも言えるだろう。
時代は、AI時代に突入しようとしている。Amazonはこれまでのノウハウを活かし、IoTやAI活用など、さまざまな分野に進出していくだろう。ビジネスで生き残るためには、Amazonのような発想力や基盤が必要だ。